MK808でUbuntuを使用する

前回の記事「MK808でリビングPC再び」で予告したとおり、今回はMK808BにLinuxをインストールしましたのでレポートします。今回使用させて頂いたのは、PicUntuというUbuntu12.10ベースのもので、現状MK808で公開されているLinuxはおそらくこれのみとなります。とはいえ、Ubuntuが使用できるのであれば、デスクトップ用途にもサーバーにも困る事はなさそうです。管理人と同じように、PicUntu目当てにMK808を購入した人も多いのではないでしょうか。

PicUntuをMK808Bで使用する場合については、下記の事が判明しています。
 ・ウィンドウマネージャーは複数選択が可能。
 ・解像度は1920×1080のフルハイビジョン。
 ・ネットワークは内蔵無線LAN使用不可。USB接続の有線LAN
  アダプタが使用可能。
 ・USB接続のキーボード、マウスが使用可能。

さて、インストール方法についてですが、大まかに説明すると、ブートローダー兼カーネル部分を本体のNANDフラッシュに書き込む作業と、パッケージその他をMicroSDに書き込む作業の2つが必要となります。MicroSDは、普通にGUIを使用する場合は4GBは必要となります。具体的な方法については、既に先人が写真付きの分かりやすいページを作成していますので、まずはそちらのページを参考にNANDフラッシュにカーネル部分を書き込みましょう。

次に、MicroSDカードの書き込みついてですが、PicUntuの公式ページに3種類の方法が公開されています。概要としては、それぞれ下記のとおりとなります。
 ・シェルスクリプトを使用した、対話式インターフェースによるインストール
 ・カードを手動でフォーマットし、tarファイルを展開する方法
 ・imgファイルをddでカードに書き込む方法

管理人の環境では、シェルスクリプトによる書き込みはエラーが表示されて途中で止まってしまい、インストールできませんでした。また、ddによるimgファイルの書き込みでは何故か8GBのカードではギリギリ容量が足りず、そのままでは書き込みできませんでした。一応動作確認のため、16GBのSDカードに一旦書き込み、パーティションサイズを少し小さくしてimgファイルに書き出し、さらにそれを8GBのMicroSDに書き込むという面倒な手順でインストールしてみたところ、正常にXFCEのデスクトップが表示される状態になりました。但し、複数ユーザーが登録されていたり、余分なものが入っていたりとシンプルに使用する目的からは外れるため、最終的にはtarファイルをMicroSDに展開する方法で再度インストールを行いました。この方法では最小インストールに近い状態となります。

具体的な書き込み方法ですが、まずはこちらのページよりpicuntu-linuxroot-0.9-RC2.2.tgzをダウンロードし、母艦のホームフォルダに保存します。次に、母艦にMicroSDカードを接続してGParted等でフォーマットを行い、第一パーティションをext4で作成します。この時、ボリュームラベルは必ず「linuxroot」に設定します。その後、MicroSDカードを接続した状態のままで下記コマンドを実行していきます。
 $ sudo mount /dev/[デバイス名] /mnt
 $ sudo cp picuntu-linuxroot-0.9-RC2.2.tgz /mnt
 $ cd /mnt
 $ sudo tar -xzvf picuntu-linuxroot-0.9-RC2.2.tgz
 $ sudo rm picuntu-linuxroot-0.9-RC2.2.tgz
 $ sync
 $ cd ~
 $ sudo umount /mnt
上記は、ダウンロードしたファイルをMicroSDへコピーして解凍するだけのものですが、ここで重要なのは「rootユーザーとして実行する」という部分です。なので面倒でもコマンドから行った方が作業が楽です。MicroSDカードの作成が終わったら、MK808BにMicroSDを接続して起動します。(当然、この段階ではNANDフラッシュへカーネル部分の書き込みが完了している必要があります)

起動後、ターミナルのログイン画面が表示されたでしょうか。問題なく表示されていれば、下記でログインが可能です。
 user:root
 pass:12qwaszx
サーバーとして使用する目的であれば、あとは必要なパッケージを入れていけば使用可能な状態になります。管理人が試した限りでは、以前紹介した方法でLAMPサーバーの構築を行なってみましたが、WordpressとJoomlaの動作が確認できました。まあ同じUbuntu12.10なので当然動作するのですが、軽く動作させてみた限りではANDBOX44より格段に軽快に動作している様子です。但し、重い作業を予定しているのであれば、念のためswapの作成はしておいた方が良さそうです。

あと、ネットワークアダプタに関してですが、前回書いたとおり内蔵無線LANは使用できません。管理人の環境では、プラネックスのUE-100TX-G3を使用してネットワークを使用しています。ギガビットではありませんが、デスクトップ用途に関して言えば十分な状態です。あと、ANDBOX44の時には使用できなかったHappy Hacking Kerboard Lite2ですが、MK808Bでは使用する事ができました。MK808BはUSBポートが電源を除くと2つしか無く、有線LANアダプタ、キーボード、マウスを使用するにはポートが足りない状態になります。なので管理人の場合、HHKBのUSBハブにマウスを接続して使用しています。本当は無線接続のキーボードの方が良いとは思うのですが、その場合ポート数をどう確保するか考えなければならず、面倒なのでHHKBを継続して使用しています。

ネットワーク関係の設定方法等については他記事を参照頂くとして、次にウィンドウマネージャをインストールします。ここで注意が必要なのは、LightDMとUbuntu(Unity)は試した限りでは動作しなかったという事です。このため、GNOME-ClassicやLXDE等を選択する必要があります。GNOME-Classicを使用するには、下記コマンドを実行します。
 $ sudo apt-get install ubuntu-desktop gdm gnome-shell
欲張ってgnome-shellをインストールしていますが、GNOME3は動作しません。未検証ですがgnome-classicでも良いと思います。Ubuntu-desktopをインストールしているのはUnity同等のアプリケーションを使用したいからだけで、個別にインストールしたい人は不要と思います。LXDEを使用する場合は、下記のコマンドを実行します。
 $ sudo apt-get install gdm lubuntu-desktop
どちらにしても、日本語入力とフォントは必要となるため、下記コマンドでインストールします。
 $ sudo apt-get ibus-anthy ttf-takao
ロケールの設定が事前に済んでいれば、ibus-anthyのインストールだけで日本語入力が使用できます。また、未検証ですがkubuntuやxubuntuについても上記要領でインストールが可能だと思います。

デスクトップで軽く使用してみた感じでは、ANDBOX44と比較して動作が格段に軽く、古いネットブック等と比較して遜色ないと言っても決して大げさではない仕上がりです。また、画面はフルハイビジョン相当の広さがあり、2画面のPCを使用するより遥かに快適です。ただ、カラー設定が16ビットになっているのか。フルカラー表示ではないように見えます。アプリケーションでは、Libraofficeが何とか実用になる程度には動作しています。但し、VLCに関しては動作がおかしい部分があり、実用になりませんでした。動画鑑賞は別の方法を考える必要がありそうです。また、上記のとおり翻訳が不十分なため使いにくい部分もありますが、ウェブブラウズやターミナルがメインの使い方なら充分役に立つと思います。(とはいえ勿論、通常のPCより高性能という訳ではありません)

あと、管理人がテストした限りではBluetoothは動作しませんでした。内蔵のものはアダプタを認識できず、Bluetoothドングルは認識されるものの、機器の接続ができませでした。このあたりの問題はPicUntuのアップデートに期待する他ありません。

性能という意味では、前評判どおりANDBOX44(Allwinner A10)を遥かに凌ぐ状態であり、これなら確かにデスクトップ用途もある程度実用になるように感じられます。アイディア次第では、サーバーでもデスクトップとしても面白い使い方ができるのではないでしょうか。

“MK808でUbuntuを使用する” への3件の返信

  1. こんにちは。私もMK808(Bのsunvel clone)で環境を準備しており、色々な情報を発信していただけてとても参考になりました。
    ところで、私の環境では同様の手順において、
    apt-get install ubuntu-desktop gdm gnome-shell
    を行いgdmを指定しましたが、rebootするとXが立ち上がりマウスカーソルが
    画面中央よりも右下で読み込み状態(時計?)となって固まってしまいます。
    準備の過程で同じような現象は起こりませんでしたか?

  2. aoさん

    コメント頂き、ありがとうございます。
    最近はサーバー(CLI)の実験ばかりしており、GUI環境での実験はしばらく前の事なのではっきりしない部分もありますが、管理人が試した時には、ご連絡頂いた事象は発生しなかったように思います。

    ただ、試験を行った時は、先にubuntu-desktop(とlightdm)を入れて起動せず、次にlubuntu-desktopとGDMを入れ、起動できた事を確認し、最後にgnome-shellを入れてgnome-classicの動作を確認したような記憶があります。なので、ひょっとすると先にlubuntu-desktopパッケージが入っていないと起動できない可能性はあります。(通常ちょっと考えにくいのですが)

    あと、記載しなかったのですが、ひょっとするとCLI環境で起動した後に、sources.listを追加してからGUI環境のインストールを行ったかも知れません。/etc/sources.listを下記の内容に変更して、アップデートを行なってみて下さい。

     deb http://ports.ubuntu.com quantal main universe restricted multiverse
     deb http://ports.ubuntu.com quantal-security main universe restricted multiverse
     deb http://ports.ubuntu.com quantal-updates main universe restricted multiverse
     deb http://ports.ubuntu.com quantal-proposed main universe restricted multiverse
     deb http://ports.ubuntu.com quantal-backports main universe restricted multiverse

    もしこれが原因であれば、記事の修正を行いたいと思いますので、ご連絡頂ければ幸いです。

    本当なら、自分でもう一度検証してみたいところなのですが、現在MK808Bは家庭サーバーとして稼働しており、停止する事ができない状態です。原因がわかりましたら、教えて頂けると非常に助かります。

    大したネタもない辺境ブログですが、ネタの続く限りレポートを上げていきたいと思いますので、今後もご覧頂けると嬉しく思います。

  3. ご返信ありがとうございます。
    教えていただいた内容のすべてがテストできた訳ではありませんが、私の環境では
    Xを入れる前の段階で丸ごとバックアップを取ってありますので色々試しました。
    私はLinuxで分からないことも多いのでなんとも言えませんが、
    gdmのみ、gnome-shellのみ、「ubuntu-desktop gdm gnome-shell」や、
    lubuntu-desktopのみ、「他の人が配布していたMK808用のlubuntu環境」について
    いずれにおいても前のコメントで書いた状態で止まってしまうことが分かりました。
    他の方が同じ状況になっていることは無さそうなので、そこまでの過程で私の環境構築に
    問題があるか、あるいは原因不明の別の問題によって起こっていると思われます。
    しかし「lxde」や「lxde-core xorg」ではきちんとXが立ち上がるので、うーんという状態です。

    そもそもは、lxde環境では準備されているアプリケーションが足りないため、
    USBメモリのマウントがアシストされず手動でやる必要が生じていたり、
    私の環境ではプログラムの開発時や実行時に共有ライブラリの読み込みが怪しく、
    別の環境を試してみれば、何かヒントが得られるかもと考えていたのですが、そっちでも躓いてしまったという状態です。。。

    これまで、./picuntu-da-server.shをやっていなかったので、そちら経由でxfce4を
    試してみたりもすることに致します。
    また何か分かれば御連絡させていただきます。

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